そろばんが続かないときの手立て
「もうやめたい」と言われたとき、叱る前に読んでほしいページです。
やめたくなる理由はほぼ 3つ。「難しくなった(級が上がってまちがいが増えた)」「進まない(同じ級が長い)」「時間がない」。手立ては順に、級を 1つ下げる/毎日の練習を 10分に切る/教室の日以外に 5分の場所を決める。3つともやって 3か月続かなければ、いったん休む。
3つの理由と手立て
| 子どもの言葉 | 本当の理由 | 手立て |
|---|---|---|
| 「むずかしい」「きらい」 | 級が上がって正解率が 8割を切った。まちがいの練習になっている | 級を 1つ下げて正解率 9割に戻す。1〜2週間で上げなおす |
| 「つまらない」「意味ない」 | 同じ級が 1か月以上続いて、進んだ実感がない | 級の中に小さい段階を作る(見取算だけ合格、かけ算だけ合格)。合格証・スタンプなど形に残す |
| 「時間がない」「あとで」 | 練習が長すぎるか、始める場所・時間が決まっていない | 1回 10分に固定。「夕ごはんの前」「机の上にそろばんを出しておく」など、始める合図を 1つ決める |
いちばん多いのは「難しくなった」
くり上がりが入るころ(入門〜10級あたり)と、かけ算・わり算が入るころ(9〜7級あたり)にやめる子が多い。どちらも「新しい珠の動き」が入ってまちがいが急に増える時期。ここで親が「なんでまちがえるの」と言うと終わる。まちがい方(5の友か、10の友か、桁のずれか)が分かれば、直す練習は 5問で済む。
親がやらないこと
- 横で教えない。親の教え方と教室の教え方がちがうと、子どもは 2つのやり方の間で止まる。まちがい方が図で見える道具(そろばんキングダムなど)や教室の先生にまかせる。
- 速さを責めない。速さは像ができれば勝手に上がる。正確さだけ見る。
- 「もったいない」で続けさせない。月謝の分を取り返そうと練習を増やすと、逆に短くなる。
続く子の共通点
- 記録が見える。合格証・スタンプ・グラフ。「先月より進んだ」が目で分かる。
- 級が細かい。 1つの級が 2〜4週間で終わる。
- 自分で始められる。そろばんが出しっぱなし、アプリが 1タップで開く。親に「やりなさい」と言われる前に始められる形。
やめどきの判断:3か月ルール
上の手立てを全部やって 3か月続かなければ、いったん休む。休んでも珠の像は半年〜1年は残るので、再開はやめた級の 1つ下からで戻れる。「やめた」ではなく「休んだ」と言っておく。休む間の続け方はそろばんや暗算をやめたあと、暗算力を落とさない方法。
良いそろばん学習の条件は「級の段階が細かい」「まちがい方が見える」「毎日短く続く」「記録が残る」。続かないときは、この 4つのどれが欠けているかを見る。
よくある質問
級を下げるのは子どもに悪い印象になりませんか?
「戻る」ではなく「合格率を上げる練習」と言えばよい。1〜2週間で上げなおすので、子どもはほとんど気にしない。正解率 6割で上の級を続けるほうが、自信を失う。
一度やめた子は再開できますか?
できる。半年〜1年の休みなら、やめた級の 1〜2つ下から始めて 1か月で戻る。2年以上空いたときは入門からやり直すが、進みは初めての子の 3〜5倍速い。
ごほうびは使っていいですか?
「毎日 10分やったらシール」のように、練習の回数につけるものはよい。「合格したら ○○」は、合格できない週が続くと逆に効く。
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